2012年3月13日火曜日

日本共産党多賀城市議団、岩手県住田町の木造仮設住宅を視察

日本共産党多賀城市議団は、3月12日の岩手県釜石市教育委員会の防災教育に引き続き、13日同住田町で木造仮設住宅の視察を行いました。同市議団は同町の宿―高橋旅館を出発、午前9時30分より11時まで議会で説明をうけ、その後下有住の仮設住宅と火石仮設住宅を視察しました。説明は主に一級建築士の資格を持つ建設課長補佐の菅野直人さんが行いました。

説明をいただきまず多田町長さんの姿勢に感心しました。大震災4日目の14日に第三セクターの住田住宅産業の社長さんに「100戸の仮設住宅を造って欲しい」と要請したそうです。実は直前に木造の仮設住宅の設計が出来上がっていたといいます。それは、「仮設住宅と言えばみんな大手のプレハブ住宅会社が請け負う。林業日本一をめざす住田町としては安くて良いものができることを示したかった」とのことです。こうして出来上がったばかりの設計図を用い、最終的には町の一般財源3億1900万円を投じて、建築確認のいらない9坪以下、プライバシーを考えすべて一戸建ての仮設93戸を建設。町長さんは「周辺の人たちが苦しんでいるのに金を惜しんではいられない」と話していたそうです。ちなみに住田町の財政規模は40億円台とのことです。
仮設住宅の材料はすべて町内の気仙杉。天井が無いため解放感がありました。私たちがそれ以上に感心したのは町営住宅が立派なこと。「芸術品」の感がありました。それでは住田町の仮設住宅と町営住宅を紹介します。

下有住(住田町の中心地から遠野より)仮設住宅は旧下有住小中学校の校庭に造られていました。













下有住かせ住宅の景観
















木材はすべて町内の気仙杉です。
「前総理と一字違いの菅野直人です」と自己紹介された住田町の建設課長補佐さん。一級建築士の資格をお持ちです。お顔に人柄がにじみ出ています。














登米尋常高等小学校を想起させられた独身者用町営住宅。













次は世帯用町営住宅。二階建てです。芸術品です。



川向うにもたくさんの町営住宅が…。白壁の建物がそうです。




同町の日本共産党佐々木春一町議が午前9時30分から午後2時まで視察に付き合ってくれました。感謝、感謝です。


2012年3月10日土曜日

「『営業所長』の名刺は『所長』が勝手に作った」?それでも多賀城市は随意契約の構え


3月2日の予算委員会で藤原市議が「共立メンテナンスが仮設住宅内に営業所を構えていた疑いがある」として市に資料として提出した名刺は以下のものです。
この名刺の「多賀城市城南1丁目18番」というのは多賀城市の「城南仮設住宅」の住所になっています。
3月5日の予算委員会で保健福祉部長は調査結果を以下のとおり報告しました。
「共立メンテナンスが城南仮設住宅に営業所を設置していた事実も、営業を行っていた事実もなく、11月に採用された『所長』が会社に無断で、勝手にこの名刺をつくり使用していたとのことである。したがって使用を中止させた。会社はご迷惑をおかけした、と話している」
藤原市議は「会社の名刺を個人が勝手につくるなどということがありうるのか。この名刺はどうみても会社の規格にそって作ったもので、裏には共立の本社と全国5つの支店の記載もある。こういう名刺を会社に無断で勝手につくるなどとは信じがたい」となお疑問は氷解しないとの見解をしめしました。

2012年3月2日金曜日

共立メンテナンスが多賀城城南仮設住宅に「多賀城営業所」!?

3月2日、藤原益栄市議(日本共産党多賀城市議団長)は平成24年度の予算委員会で(2月20日の 補正予算特別委員会に続き)仮設住宅の委託問題を取り上げました。
藤原市議はまず、「今の仕様書では市による業者への丸投げで、これでは住民自身のコミュニティーも自治会も育たない。自治会や住民のうえに委託業者がすわる関係を、市と自治会の協議と合意内容にもとづき、委託業者が仮設住民をサポートする形に変えるべきだ」と主張、その立場から仕様書の見直しを迫りました。市は、藤原市議の「自治会設立と運営には市が責任をもつこと」「コミュニテイー形成の立場から市政だよりの配布も集会所の管理も住民自身が行うこと」「住民代表、市、委託業者、関係団体の調整会議は市が主催すること」等を提起。保健福祉部長は「その方向で見直したい」と改善の姿勢を示しました。
次に藤原市議は鈴木副市長が20日の補正予算特別委員会の質疑で、共立メンテナンス幹部が住民との会話を隠し録りした問題について、「正確なデータを取るため」「違法ではない」「配慮が足りなかった」と答弁した問題を取り上げ、「委託業者がそういう行為を行ったということは市に成り代わって行ったことになる。それを是認するのかという問題だ」とただしました。副市長は「撤回はしない」としつつも「あってはならない行為である」ことは認め、「共立を厳しく指導した」とし監督不行き届きを謝罪しました。
共立メンテナンスの仮設住宅管理者があるボランテイア活動家に「筋の通らない」金銭の提供を求めた問題では、保健福祉部長はその事実を認め、あってはならない行為であったことを認めました。
また藤原市議は、共立メンテナンス多賀城営業所長の名刺を示し「同社の多賀城営業所が仮設住宅内にある可能性がある」と指摘。保健福祉部長は名刺を確認し調査を約束しました。
藤原市議は、共立メンテナンスが住民との会話を隠し録りしていたこと、筋の通らない金銭の提供を求めた事実があったこと、幹部が根拠もなく住民を痴呆呼ばわりした事実もあったこと、市に無断で仮設住宅に営業所を置いていいたこと、こうした業者が「社会福祉協議会のボランテイアの対応は…」「市の対応は…」「議員の対応は…」等のアンケートをとっていたこと等を示し「仮設管理委託業者にはふさわしくない」と改めて主張、5日の委員会までに随意契約を再考するよう求めました。