新多賀城図書館等の起工式にあたって
2015年1月21日 日本共産党多賀城市議団長 藤原益栄
一、21日10時30分より、新多賀城図書館等多賀城駅北地区ビルの起工式が行われました。全体として多賀城駅周辺が本市の賑わいの拠点となっていくことについては私ども日本共産党多賀城市議団としても期待をしています。
一、問題にしてきた図書館については、駅前への移転には賛意を表明しつつ、同施設が多くの市民が半世紀近くにわたり利用される施設であることから、「最も混雑するであろう一階の商業施設のトイレが男女各2基しかない」「1500㎡の床面積の現図書館の事務室・作業室が108㎡なのに、3450㎡の新図書館の事務室・作業室は50㎡にも満たない」「(図書館と離れた)商業施設の北側になぜ図書館と商業施設の共同事務所を設けるのか」「滞在型の施設をめざすなどと言いながら会議室や学習室(あるのはコーナー)がない」等、様々な問題を提起してきました。しかしこれらの提起は、満足に検討されることなくこのほど着工の運びとなりました。多くの問題を抱えつつの見切り発車に、開館後の図書館運営に大きな支障が発生することを心から懸念をしています。
一、図書館の所管官庁は市教育委員会でしたが、「商業施設との同居なので…」と終始まじめな検討は行われませんでした。たとえば、市教委として最終図面を確認したのは、入札(10/24)約一ヵ月後の11月19日でした。また、商業施設の北側に図書館との共同事務所を設けることは最終図面で初めて明らかにされましたが、「どの段階で説明を受け了解したのか。どういう検討をしたのか」の私の質問に答えられませんでした。こうして事実上、設計から運営までCCCに丸投げされ、市図書館は「CCC会館図書館部」ともいうべき施設になろうとしています。市教委は商業施設と同居するからこそこれらの問題を真剣に検討すべきでした。市教委の責任放棄は末永く問われ続けることになると思います。
一、こうした背景には、菊地多賀城市長が樋渡前武雄市長の手法を一部真似たことがあります。樋渡氏は2012年5月、突然、「武雄図書館をCCCに委ねる」と東京と佐賀県庁で記者会見をおこない、議会では満足な答弁をせず、批判者はツイッター上で「特殊市民」「ゴキブリ以下」などと攻撃を繰り返しました。菊地市長の場合、これほど極端な手法はとりませんでしたが、市長とCCCとの合意内容に沿う結果を出すよう市教委に求めたことは容易に類推できます。こうした手法は、最近建設あるいは建設しようとしている一関市や大崎市などが、市民や司書の意見に丁寧に耳を傾け図書館建設を進めたことからみても極めて特異なものであり、また、近くで前武雄市長の手法を見てきた佐賀県民が知事選でノーの結果を出したように、地方自治の本旨から逸脱しており、肯定されるべきものでないとかんがえます。
一、私ども日本共産党市議団としましては、限られた条件下にはなりますが、図書館を社会教育施設に相応しい施設にしていくために、今後とも最善の努力を払ってゆきたいと考えています。以上
0 件のコメント:
コメントを投稿