2013年7月1日月曜日

多賀城「図書館をツタヤにまかせてよいのか―新図書館を考える市民のつどい」に90人!

 6月30日午後、「くらしと民主主義、史跡・緑を守る多賀城懇話会」「多賀城図書館友の会」主催による「図書館をツタヤにまかせてよいのか―新図書館を考える市民のつどい」が市内で開催され、市内外から90人が参加。常世田良立命館大学教授の講演、武雄市の井上一夫氏の報告を聞き、「図書館の書店化は許さない」の決意を固めあいましました。

 参加者は佐賀、滋賀、大阪、東京など各地からもあり、あらためて「多賀城が第二の武雄図書館になるのか」と注目されていることを実感しました。

 私も報告しましたが、経過についてはこれまでブログで発表してきたとおりです。今後の問題として、①武雄市図書館の実態をできるだけくわしく知ること、②どういう図書館が欲しいのか、すべきなのか、よく話し合い、市当局とも意見交換を丁寧にすすめること、を提起しました。

 
 常世田氏は「いま社会は自己責任社会――自ら情報を集め自ら決定しなければならない社会になりつつある。ところが情報は、書店、ネットともに一面的にならざるを得ない。その中でバランスよく系統的に資料を集めているのが図書館。いま図書館の情報で就職したり起業したりする例も出ている。今は図書館の出番」と語りました。

 
 井上氏は図版を駆使し、以前の武雄図書館と今の武雄図書館の比較を丁寧におこない、「ひとことでいえば図書館の書店化だ」と語りました。
 私としては超高架(3.9㍍)の書架がなぜ30㍍も造られたのか疑問でしたが、「それが最も良く見えるのはツタヤの雑誌置き場のところ。図書館の本がツタヤ書店の景観づくりに利用されたのでは…」との指摘にえらく納得。そういえば仙台市・泉のツタヤ書店にも本の壁紙が使われていました。

 常世田先生が言っていました。「図書館には3年目のジンクスというのがある。開館当初は物珍しさもあり入館者は多い。だが、3年目に試練を迎える。努力しない図書館は入館者が極端に減り始める。良い図書館は継続する」。情報によると多賀城以外にもCCCに運営を委ねることを考えている自治体がありそうです。「書店のような図書館にするのは慎重に」と改めて思いました。






写真上:「つどい」全体の模様。

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